2007年10月18日木曜日

水銀電池代用空気亜鉛電池

  昭和タイムズ誌は第3号の発刊となり、昭和34年(西暦1959年)を振り返っていた。1959年私はまだ小学生で、60年安保の前年などということは勿論ほとんど記憶していることはない。仙台駅地下道のラーメン屋で皇太子結婚パレードの中継を見ていたことは微かに覚えている。

  今号で私の目を引いたのは「Nikon Fの発売」だ。発売後10年も経った1970年頃になるが初めて買ったカメラがNikon Fだった。それまでは兄が持っていた一眼レフカメラを占有していた。
  そのカメラは、TopconREスーパーという機種で世界初の開放測光TTLだった。TTL=Through the Lens とは、カメラのレンズを通った光量を測って露出を決める方式で、Topcon東京光学が開発命名した和製英語であるが今も昔も世界の標準語。

  1971年にNikon F2が発売されたが、それ以降もFは販売されていた。2~3年で新機種になってしまうデジタル時代では考えられないロングセラーだ。1964年の東京オリンピックでは世界中ほとんどの報道カメラマンがNikon Fを使っていたという記述もある。
  デジカメ時代になり、収集趣味がない私は、以前使っていたフィルムカメラは友人にあげたり中古屋に売ったりして処分したが、Nikon Fは思い出の品として1台だけ稼働状態で保管してある。

  この雑誌に触発され、何年ぶりかでフィルムで写真を撮ってみようと除湿庫からFを出してみた。使っている途中でファインダーをフォトミックFTNという露出計付きのものに替えていた。何年も使っていないので露出計の電池が切れており、そこに使われていた水銀電池は10年も前に製造中止になっている。
  代替を探したら二つの方法が見つかった。ひとつは、コンビニでも買えるアルカリボタン電池 LR44にアダプターリングをはめて電池の大きさを合わせる方法、もう一つは米国Wein社の空気亜鉛電池 MRB-625を使う方法。LR44は1.5V、MRB-625は1.3Vで水銀電池と同じ電圧。通販で簡単に見つかったので面倒のない空気電池を使うことにした。この電池、Mercury freeだがChina freeではなかった。

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